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2025/1/31

楽天カードの借金を債務整理するには? 任意整理の方法とポイントを解説

【借入先別】任意整理情報

 

楽天カードの支払いを滞納すると債権回収会社へ債権譲渡されてしまい、債務整理(任意整理)が難しくなることがあります。楽天カードの支払いが難しくなったら、早めに弁護士に依頼し任意整理を行うことが良いでしょう。楽天カードの任意整理のポイントについて解説していきます。

楽天カードの支払いを任意整理で減額する方法や債務整理のポイントを解説

「楽天カードマン」の愛称でおなじみの楽天カード
楽天カードの知名度は高く、楽天市場を中心に楽天経済圏と呼ばれるなど、多くの方が楽天カードを利用しています。
一方で、知名度の高い楽天カードから借り入れをしたり、リボ払いでショッピングを行っている方もいるかと思います。
今回は、おなじみの楽天カードを任意整理する場合の最近の状況や注意点について、埼玉県で借金・債務整理に特化した弁護士が解説していきます。

楽天カードに関する基礎情報

商品名 楽天カード
会社名 楽天カード株式会社
本社所在地 東京都港区南青山2丁目6番21号 楽天クリムゾンハウス青山
主な関連会社 楽天グループ株式会社
楽天銀行株式会社

楽天カードの任意整理とは?

任意整理とは債務整理の方法の一つです。楽天カードの返済が厳しくなった場合は、弁護士や司法書士に任意整理の交渉をしてもらうことにより、返済額を減らせる可能性があります。
具体的には、将来利息やリボ手数料をカットしたうえで、残金を最大5年分割で支払う(60回払い)という形で交渉・和解をすることができます。

このような形で楽天カードの任意整理を行うためには、楽天カードの支払いを長期間滞納する前に交渉を行うことがポイントです。
楽天カードの支払いを長期間滞納した場合、楽天カードからパルティール債権回収へ移行し、より厳しい取り立てが行われるうえ、任意整理を行っても和解条件が悪くなってしまいます。

楽天カードの支払いを滞納した場合は任意整理できない?

楽天カードの支払いを既に滞納している場合でも任意整理を行うことは可能ですが、和解の条件が厳しくなる場合があります。
まず、楽天カードの支払いを滞納すると、滞納日以降の遅延損害金が発生し、電話やはがきによる催促が行われるようになります。
2か月、3か月と滞納が続く場合は、楽天カードを強制解約された上で残金の一括払いを求められてしまいます。
さらに、3か月から6カ月以上滞納すると、楽天カードからパルティール債権回収へ債権譲渡が行われ、裁判所の支払督促や訴訟手続きによる債権回収が行われることがあります。
さらに放置すると、強制執行により給与や財産を差し押さえられることがあります。

このように、滞納期間が長くなればなるほど楽天カードの任意整理における条件が悪くなってしまいますので、できる限り早めに任意整理を行うことが重要です。

楽天カードの任意整理は債務整理方法の一つ

債務整理とは、楽天カードを含め借入先への支払いが難しくなった場合に借金を減額したり、支払い免除を試みる方法です。
債務整理には主に3つの方法があります。

  • ・自己破産
  • ・個人再生
  • ・任意整理

 

自己破産とは?

自己破産は、楽天カードだけでなく全ての借金の支払いが困難となり、収入が激減したりほとんどなくなった場合に、最後の手段として検討することになります。
裁判所へ破産申立てを行うことにより、破産管財人が選任されます(選任されない場合もあります)。破産管財人は、債務者の財産を換金したうえで債権者に弁済します。そのため、自己破産した人の手元には最低限の財産しか残りません。
債権者に弁済してもなお残ってしまった債務については、裁判所の判断により免責許可がなされます。
これにより、税金や養育費などの非免責債権以外の債務の支払いを免除されます。もちろん、楽天カードの支払いも免除されます。

個人再生とは?

個人再生は、楽天カードの支払いだけでなく他の銀行からの借り入れなど、様々な借金の支払いが膨らみ、現在の収入ではすべての返済が難しい場合に債務の減額を試みる手続きです。個人再生後は圧縮された債務の支払いを行います。
裁判所へ個人再生申立てを行った後、裁判所の監督の下で再生計画を作成し、債権者からの意見聴取を行います。裁判所が債権者の意見や再生計画の妥当性を判断したうえで、問題がないと判断した場合には、再生計画が認可されます。
その後、債務者は再生計画に基づいて圧縮してもらった債務の支払いを行っていきます。
楽天カードの支払いも大幅にカットされるため、任意整理を行っても返済が難しい場合の手段として検討されます。

任意整理とは?

任意整理は債権者と個別に交渉し、将来利息のカットや月々の返済額の減額を行うものです。
楽天カードで買い物をしすぎたために支払いに困っている場合や滞納しそうになっている場合も、楽天カードと任意整理の交渉をすることで次のような形での和解を試みます。

  • ・将来利息をカットする。
  • ・元金を3年から5年で返済する(36回払い、60回払い)。

 

これにより月々の返済額を減らすことができるため、返済が楽になります。
自己破産や個人再生は、手間と時間がかかるだけでなく、様々なデメリットがあるため、楽天カードの借金のみ減らしたい場合は、任意整理が有効な選択肢になります。

楽天カードの債務整理手段の選択方法

楽天カードの借金を債務整理する手段は、3つありますが、いずれを選択するにしても、弁護士や司法書士へ相談してください。ここでは、典型的なケースのみ紹介します。

楽天カードで自己破産を選択すべきケース

楽天カードの支払いが難しくなったために自己破産を選択すべきなのは次のような方です。

  • ・収入が無くなったか激減した方
  • ・楽天カード以外にも非常に多額の債務を抱えている方

 

収入が無くなったり激減したために楽天カードの支払いが難しくなった場合は、自己破産を選択すべきこともあります。
もっとも、転職して安定した仕事に就けた場合は、個人再生という方法もあります。

楽天カードで個人再生を選択すべきケース

楽天カードの支払いが難しくなったために個人再生を選択すべきなのは次のような方です。

  • ・一定の収入があり少しずつなら返済できる方
  • ・楽天カード以外にも非常に多額の債務を抱えている方

 

楽天カードは3種類ありますが、利用可能額はそれぞれ次のとおりです。

楽天カード 最高100万円
楽天ゴールドカード 最高200万円
楽天プレミアムカード 最高300万円

楽天ゴールドカードや楽天プレミアムカードで最高利用可能額まで使っている場合は、月々の支払いも多額になっているため、返済が難しくなっていることもあると思います。
個人再生を行うと返済期間は原則3年で、借金総額を5分の1から10分の1程度に減額してもらうことができます。※借金総額が500万円以上で多額の財産・資産がない方の場合
個人再生による借金減額の下限額は100万円となっているため、楽天カードの借金だけではあまり意味がありませんが、楽天ゴールドカードや楽天プレミアムカードの借金が多額な場合は検討の余地があります。
ただ、個人再生には様々なデメリットや条件があるため、弁護士とよく相談してから検討してください。

楽天カードで任意整理を選択すべきケース

楽天カードの支払いが難しくなったために任意整理を選択すべきなのは次のような方です。

  • ・一定の収入があり少しずつなら返済できる方
  • ・家族や勤務先に知られずに解決したい方

 

任意整理の場合、原則として家族や勤務先に知られずに解決することが可能です。
そのため、家族や勤務先に知られずに解決したい方は任意整理を選択すべきです。

楽天カードを任意整理するまでの流れ

楽天カードを任意整理するにはどうしたらいいのか? 流れや手続き方法を解説します。

弁護士又は司法書士に相談する

まず、弁護士等に楽天カードの支払いで困っている旨を相談してください。
相談時には、楽天カードの支払いだけでなく、他の借り入れや返済など債務全体について確認がなされます。また、現在の収入や資産状況についても確認されます。

弁護士又は司法書士と委任契約を結ぶ

楽天カードを任意整理することに決めた場合、相談した弁護士等と委任契約を結びます。
その後、弁護士等は楽天カードに対して受任通知を送付します。
これ以降は、依頼者の方が楽天カードと対応する必要はなくなりますし、催促や取り立ても止まります。

楽天カードに対して取引履歴の開示を請求する

弁護士等から楽天カードに対して取引履歴の開示を請求し、すべての貸し借りについて適切な利率での引き直し計算を行います。

楽天カードと和解交渉を行う

弁護士等と楽天カードとの間で和解交渉を行い、将来利息の免除や分割払いについて取り決めを行います。
交渉が成立すれば和解契約書が作成されます。

返済を行う

和解契約に基づく返済を行っていきます。

楽天カードにおける最近の任意整理の状況

楽天カードは任意整理に協力的な会社です。
楽天カードとの任意整理では、原則として将来利息の免除と60回分割が可能です。
以下で詳しく解説していきます。

楽天カードを任意整理した場合の分割回数

最大で60回分割に応じてもらえます(5年返済)。
ただし、理由や事情にかかわらず60回を超える分割には応じてもらえません。

楽天カードを任意整理した場合の将来利息

原則として免除してもらえます。また、リボ手数料も免除してもらえます。

楽天カードを任意整理した場合の和解日までの経過利息

楽天カードでは、和解までの期間に応じて和解日までの経過利息の有無が異なります。

弁護士による受任から3か月以内での和解 全額免除してもらえます。
弁護士による受任から3か月以上での和解 免除されません。

楽天カードにおける任意整理の主な解決事例

楽天カードにおける任意整理の主な解決事例を紹介します。

楽天カードにおける任意整理の解決事例①

任意整理前の状況

  • 1. 20代男性
  • 2. 会社員
  • 3. 任意整理前の予定返済総額:約125万円(元金約90万円、利息約35万円)
  • 4. 返済期間:約2年
  • 5. 任意整理前の月々の返済額:2万8000円

 

任意整理の結果

  • 1. 任意整理後の返済総額:約90万円
  • 2. 分割回数:60回の分割払い
  • 3. 和解日までの経過利息:全額免除
  • 4. 将来利息:全額免除
  • 5. 月々の返済額:約1万5000円

 

任意整理によって減額できた金額

  • 1. 返済総額   約35万円の減額
  • 2. 月々の返済額 約1万3000円の減額

 

※将来利息
今後支払うべき利息です。多くの会社では、年に18%程度の将来利息がかかります。

※和解日までの経過利息
和解が成立するまでの利息(遅延損害金)をいいます。多くの会社では、年に20%程度の利息(遅延損害金)がかかります。

※返済期間
借り入れの返済期間をいいます。例えば、2021年4月に100万円を借り入れ、その後、2021年5月〜2022年4月まで返済を行った場合には、返済期間は1年間(12か月)となります。

※予定返済総額
任意整理をしない場合、本来であれば返済しなければならない金額(借入元金に将来利息を加えた合計金額)です。

楽天カードにおける任意整理の解決事例②

任意整理前の状況

  • 1. 50代女性
  • 2. 会社員
  • 3. 任意整理前の予定返済総額:約240万円(元金約180万円、利息約60万円)
  • 4. 返済期間:約10年
  • 5. 任意整理前の月々の返済額:6万円

 

任意整理の結果

  • 1. 任意整理後の返済総額:約180万円
  • 2. 分割回数:60回の分割払い
  • 3. 和解日までの経過利息:全額免除
  • 4. 将来利息:全額免除
  • 5. 月々の返済額:約3万円

 

任意整理によって減額できた金額

  • 1. 返済総額   約60万円の減額
  • 2. 月々の返済額 約3万円の減額

 

楽天カードを任意整理するメリット

楽天カードを任意整理するメリットを確認していきましょう。

返済総額が減額される

楽天カードを任意整理すると、借金の元本を減額することはできませんが、将来利息を減らすことができます。
その結果、返済総額は減額されることになります。

月々の返済額が少なくなる

楽天カードの任意整理では最大60回の長期分割が可能です。その結果、月々の返済額が少なくなり負担が大幅に減ります。

債権者を選んで交渉できる

楽天カードの任意整理に限りませんが、任意整理では交渉する債権者を個別に選ぶことができます。
自己破産や個人再生の場合は債権者を選ぶことができず、全ての債権者を対象とする必要があります。住宅ローンや自動車ローンも対象になり、自宅や車を手放さなければならない場合もあります。
もっとも、任意整理であれば住宅ローンや自動車ローン以外を任意整理し、住宅や自動車を残しながら返済額を減らすことができます。

短期間で和解できる

自己破産や個人再生は裁判所での手続きになるため、申立てのために様々な書類を集めなければなりませんし、裁判所で受理された後も手続きの進行に長い時間がかかります。
その点、任意整理であれば楽天カードとの交渉だけで済むため、短い期間での和解成立を目指せますし、必要書類もありません。

任意整理と自己破産、個人再生のためにかかる期間のイメージは次のとおりです。

任意整理 3か月から6カ月程度
自己破産 6か月から1年半程度
個人再生 1年から1年半程度

家族や会社・職場に知られにくい

自己破産や個人再生の場合、手続きの途中で官報に債務者の名前と住所が掲載されてしまいます。
官報を見られる方はめったにいませんが、官報から自己破産や個人再生を行っていることが他の人に知られることがあります。
また、自己破産や個人再生の場合、会社・職場から退職金に関する資料を提出してもらったり、家族の給与明細や所得証明書等も必要な場合があるため、家族や会社・職場に知られずに行うことは難しいです。
一方、任意整理であれば、弁護士や司法書士が楽天カードと内密に交渉することができるため、家族や会社・職場に知られにくいです。

楽天カードを任意整理する場合の注意点(デメリット)

楽天カードを任意整理することで様々な影響があります。任意整理を行う前に知っておくべきことやデメリットがあるので見ていきましょう。

楽天カードが強制解約される

楽天カードを任意整理すると、信用状態が悪化したものとみなされてしまい、楽天カードの会員資格が取り消され強制解約させられてしまいます。
家賃や電気ガス水道等の光熱費を楽天カードで支払っている場合は、支払方法を変更しておく必要があります。
また、家族カードも利用できなくなります。楽天カードの本会員が強制解約となるのに伴い、家族カードも同時に解約されてしまうためです。

完済から5年程度は楽天カードを含め全ての借入・クレジットカード利用等ができなくなる

楽天カードを任意整理した場合、任意整理による返済が終了してから5年程度は楽天カードを含め全てのクレジットカード利用、借入、各種ローン(自動車ローン、携帯電話機種代の分割ローン等)もできなくなります。
これは、いわゆるブラックリストに載る(信用情報機関へ事故情報が登録される)ため審査に通らないからです。
もっとも、場合によっては完済から5年を経過しなくてもクレジットカードやローンの審査に通ってしまうこともあります。

楽天カードのショッピング分とキャッシング分のどちらかだけを任意整理することはできない

楽天カードのショッピング分だけを任意整理したり、キャッシング分だけを任意整理することはできません。
楽天カードを任意整理をする場合には、ショッピング分もキャッシング分も両方とも任意整理する必要があるので注意しましょう。

長期滞納の場合はパルティール債権回収との厳しい交渉になる

楽天カードの支払いを長期間滞納すると、楽天カードからパルティール債権回収に債権譲渡がなされることがあります。
この場合はパルティール債権回収と交渉を行うことになります。
パルティール債権回収は、借金の回収を専門的に行っている債権回収会社(サービサー)です。
楽天カードから債権譲渡を受けたパルティール債権回収は、債務者に対して一括返済を求めます。
月々の返済でも滞納してしまう方にとっては、一括返済を求められたとしても返済ができないということがほとんどかと思います。
もっとも、返済をしないまま放置をしていると、パルティール債権回収から支払督促や訴訟を提起され、最終的には強制執行に踏み切られて財産を差し押さえられてしまう可能性があります。
そのため、早い段階で弁護士に相談し、任意整理やその他の債務整理を講じるべきです。

まとめ|楽天カードの借金で困ったら埼玉県のセントラルサポート法律事務所へご相談ください

楽天カードからの借金は任意整理によって解決できる可能性があります。
楽天カードの支払いを長期間滞納していると債権回収会社に債権譲渡されてしまい、その時点であわてて債務整理を試みてもうまくいかないこともあります。
楽天カードは早めに任意整理を行えば、返済総額や月々の返済額を減らすことが可能です。
セントラルサポート法律事務所は、消費者金融やクレジットカード会社、銀行などからの借金問題・債務整理に特化した弁護士事務所(法律事務所)です。
楽天カードとの任意整理の交渉を迅速に行いますので、お困りの方は早めにご相談ください。