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2026/10/17

任意整理で保証人はどうなる?一括請求のリスクと迷惑をかけない方法を解説

任意整理

・任意整理をしたいが、保証人の親に請求がいかないか心配

・任意整理の後、子どもの奨学金の保証人になれるのか不安

このような悩みを抱えていませんか。 任意整理なら保証人に迷惑をかけずに借金を整理できる場合があります。整理する借金を自分で選べるからです。

ただし、保証人付きの借金を対象に含めると、保証人へ一括請求が届く事態を否定できません。

この記事では、任意整理と保証人の関係や迷惑をかけない方法を解説します。

任意整理をすると保証人はどうなる?

保証人付きの借金を任意整理の対象にすると、保証人へ請求が及ぶ可能性があります。

ただし、影響の度合いは保証の形によって変わります。押さえておきたいポイントは次の3つです。  

✅保証人付きの借金を任意整理すると一括請求される可能性がある

✅保証人と連帯保証人の違い

✅保証会社が付いている借金は家族に請求されない

保証人付きの借金を任意整理すると一括請求される可能性がある

保証人付きの借金を任意整理の対象にすると、債権者から保証人へ残額を一括請求される可能性があります。

これは、返済が滞ることで「期限の利益」を失う場合があるためです。期限の利益とは、決められた期日までは返済を求められない権利のことで、分割払いの契約では、毎月の返済期日に従って支払えることを意味します。

多くの契約では、返済が滞ると期限の利益を失い、残額を一括で返済しなければならないと定められています。そのため、本人が任意整理を始めて返済を停止すると、保証人に対して一括請求が行われるおそれがあります。

また、弁護士が受任通知を送ると、原則として本人への督促は止まりますが、保証人への請求まで止まるわけではありません。

ただし、任意整理をしたからといって、必ず保証人に一括請求が行われるとは限りません。債権者との交渉状況や契約内容によっては、保証人への請求を避けられる場合もあります。

保証人に返済の負担が及ぶ可能性があるため、保証人付きの借金を任意整理の対象に含めるかどうかは、慎重に判断することが大切です。

保証人と連帯保証人の違い

保証人と連帯保証人の違いは、債権者からの請求を拒める権利があるかどうかです。通常の保証人には、民法で次の3つの権利が認められていますが、連帯保証人にはいずれもありません。  

借金の契約で求められる保証は、ほとんどが連帯保証です。連帯保証人は本人とほぼ同じ立場に置かれ、いきなり全額を請求されることもあります。  

保証会社が付いている借金は家族に請求されない

銀行カードローンなどで保証会社が付いている場合、家族や知人に請求が届くことはありません。

本人が返済できなくなると、まず保証会社が銀行へ代わりに支払います(代位弁済)。 その後は保証会社が本人に返済を求めるため、請求先はあくまで本人です。消費者金融やカードのキャッシングも、通常は個人の保証人を付けない契約です。

任意整理では、保証会社が交渉相手になります。  

債務整理の種類による保証人への影響の違い

債務整理には、主に任意整理・個人再生・自己破産の3つがあり、どれを選ぶかで保証人への影響は大きく変わります。分かれ目は、整理する借金を選べるかどうかです。

それぞれの特徴を順に見ていきましょう。  

✅任意整理は保証人への影響を抑えやすい

✅個人再生・自己破産は保証人への請求を避けられない

任意整理は保証人への影響を抑えやすい

任意整理は、債務整理の中で保証人への影響を最も抑えやすい手続きです。

裁判所を通さずに債権者と個別に交渉するため、どの借金を整理するかを自分で決められます。保証人付きの借金を対象から外し、それ以外だけを整理することも可能です。

外した借金を契約どおり返し続ければ、保証人に請求が届くことはありません。保証人を守りながら返済の負担を軽くしたい方は、検討したい方法といえるでしょう。  

個人再生・自己破産は保証人への請求を避けられない

個人再生や自己破産を選ぶと、保証人への請求は避けられません。

どちらも裁判所を通す手続きで、すべての債権者を公平に扱う必要があります。保証人付きの借金だけを手続きから外すことは認められません。

また、本人の借金が減額・免除されても、その効果は保証人に及ばない仕組みです。  

保証人自身も債務整理が必要になる場合があるため、手続き前に専門家へ相談しましょう。  

任意整理で保証人に迷惑をかけないための方法

保証人への影響をできるだけ小さくするには、手続きを始める前の準備が大切です。借金の内容や保証人の状況によって、選ぶべき方法は異なります。主な方法は次の3つです。  

✅保証人付きの借金を任意整理の対象から外す

✅保証人に事前に事情を説明する

✅保証人と一緒に債務整理を行う

保証人付きの借金を任意整理の対象から外す

保証人に迷惑をかけないための最も確実な方法は、保証人付きの借金を任意整理の対象から外すことです。

外した借金は従来どおり返済を続けるため、保証人へ請求は及びません。例えば、次のような借金がある場合を考えてみましょう。  

A社とB社の将来利息をカットできれば、毎月の返済負担は軽くなります。その分、父が保証する自動車ローンの返済を続けやすくなるでしょう。  

保証人に事前に事情を説明する

保証人付きの借金を任意整理の対象に含めるなら、手続き前に保証人へ事情を伝えておきましょう。何も知らないまま一括請求が届くと、保証人は対応に困り、信頼関係も損なわれかねません。

伝えておきたいのは次の3点です。  

・借金が増えた経緯と返済が難しい理由

・保証人に一括請求が届く可能性があること

・請求が届いたときの対応や相談先

なお、保証人付きの借金を対象から外す場合、事前の連絡は必須ではありません。  

保証人と一緒に債務整理を行う

保証人が一括で支払えない場合は、本人と保証人がそろって債務整理する方法もあります。

保証人も任意整理を行い、分割払いに応じてもらえれば、残額を一度に支払う事態は避けられるでしょう。双方の収入や生活状況を踏まえて、負担を分け合う計画も立てやすくなります。

ただし、保証人の信用情報にも事故情報が登録されます。一定期間はローンやクレジットカードの審査に通りにくくなる点を、事前に伝えておきましょう。  

保証人付きの借金を任意整理するときの注意点

保証人を守るつもりで進めた任意整理でも、手続き後の対応を誤ると、保証人に請求が届くことがあります。和解して終わりではなく、その後の返済を続けられるかが重要です。

注意したいのは次の3点です。  

✅対象から外した借金は返済を続ける必要がある

✅返済計画に無理がないかを確認する

✅保証人に請求が届いたら放置しない

対象から外した借金は返済を続ける必要がある

任意整理の対象から外した借金は、元の契約どおりに返済を続けなければなりません。外した債権者には受任通知が送られず、返済条件も変わらないためです。

滞納が続けば、その借金も期限の利益を失い、保証人へ一括請求が届きかねません。先ほどの例でいえば、自動車ローンの返済が遅れた時点で父に請求が及ぶ恐れがあります。

引き落とし口座の残高を毎月確かめるなど、遅れない仕組みを整えておきましょう。  

返済計画に無理がないかを確認する

保証人付きの借金を外して任意整理するなら、毎月の返済を本当に続けられるか事前に確かめましょう。目安となるのは次の関係です。  

任意整理後の返済額+外した借金の返済額 ≦ 手取り収入-生活費

この条件を満たさなければ、いずれ滞納が生じ、結局は保証人に請求が及びます。

収支が合わないなら無理に任意整理を選ぶ必要はありません。個人再生や自己破産も視野に入れ、弁護士と方針を検討しましょう。  

保証人に請求が届いたら放置しない

保証人に請求が届いたら、放置せずすぐに対応してもらうことが大切です。無視を続けると、訴訟や支払督促を経て、給与や預貯金を差し押さえられる恐れがあります。

保証人が取れる主な対応は次のとおりです。  

✅債権者に連絡し、分割払いを交渉する

✅支払いが難しければ、保証人自身も債務整理を検討する

 本人も状況を共有し、一緒に弁護士へ相談しましょう。  

任意整理と保証人に関するよくある質問

任意整理と保証人について、よくある質問をまとめました。

手続きを始める前の不安や、和解後の生活に関わる疑問を中心に取り上げています。

任意整理をするのに保証人は必要ですか?

任意整理の手続きに保証人を立てる必要はありません。任意整理は本人が弁護士に依頼し、弁護士が債権者と交渉を進める仕組みです。

和解の際に、新たな保証人を求められることも一般的にはありません。ただし、すでに保証人が付いている借金を対象に含めると、その保証人には請求が及ぶ可能性があります。  

任意整理中の人は保証人になれますか?

任意整理をすると信用情報に事故情報が登録され、一般に完済してから5年程度経過するまでは事故情報が残ります。その間は、ローンなどの保証人として審査に通るのは難しいでしょう。

子どもの奨学金なら、もう一方の親に頼むか、保証料を払う機関保証を選ぶ方法もあります。

任意整理は家族にバレますか?

任意整理は、家族に知られずに進められる場合が多い手続きです。裁判所を通さないため、官報に名前が載ることもありません。

弁護士からの連絡方法を相談すれば、郵便物で気付かれるリスクも抑えられます。ただし、家族が保証人になっている借金を対象に含めると、家族へ請求が届くため知られてしまいます。  

任意整理中にやってはいけないことは?

任意整理の手続き中や和解後に避けたい行動は、次のとおりです。  

✅新たな借り入れやクレジットカードの利用

✅弁護士に借金の一部を隠すこと

✅和解した返済や対象外の借金の滞納

特に滞納は、残額の一括請求や保証人への請求につながりかねません。迷ったときは、自己判断せず弁護士に確認しましょう。  

まとめ|任意整理と保証人の問題は早めに弁護士へ相談を

任意整理と保証人について、押さえておきたいポイントは次のとおりです。  

✅保証人付きの借金を対象にすると、保証人へ一括請求される可能性がある

✅任意整理なら保証人付きの借金を対象から外せる

✅外した借金の滞納や無理な返済計画は保証人への請求につながる

保証人への影響は、手続きの選び方と進め方で大きく変わります。

1人で悩まずお早めにご相談ください。

 

 

セントラルサポート法律事務所

弁護士 安井孟(埼玉弁護士会所属)

任意整理をはじめとした債務整理業務に特化した法律事務所を運営しております。

 

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