2025/11/12
【2025年最新版】任意整理で家族カードはどうなる?利用停止の真実と家族への影響・対処法5選
任意整理

「任意整理をすると家族カードはどうなるのか」「自分(または家族会員)が任意整理をしたら影響は?」「家族に知られずに進められるか?」などの疑問を一気に解消します。
本記事は、埼玉県で借金・債務整理に特化した弁護士が、【任意整理 家族カード】をテーマに、仕組み・リスク・影響・代替手段・よくある質問まで一挙に解説します。
家族に不安をかけずに任意整理したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
「任意整理」と「家族カード」の関係
まずは、任意整理と家族カードという異なる2つの制度・契約の仕組みを整理し、その上で両者の関係を明確にしていきましょう。
家族カードとは何か?仕組みと契約の実態
「家族カード」とは、クレジットカードの“本会員(主契約者)”が契約したカードの枠を、配偶者・18歳以上の子ども・両親といった“生計を共にする家族”に対して追加発行する形で取得できるカードのことを指します。
✅家族カードの審査の主体は本会員(主契約者)であり、家族会員(家族カード利用者)の信用情報は審査対象にはなりません。
✅家族カードの利用に伴う支払義務は本会員(主契約者)にあります。つまり、家族会員が利用した金額も本会員が支払うことになります。
✅利用可能枠(限度額)は本会員(主契約者)と家族カード会員の共有となっていることが一般的です。
このように、家族カードは名義上は「家族会員のカード」ですが、その審査・返済義務・限度額はすべて本会員(主契約者)にあるという点がポイントです。
任意整理すると家族カードはどうなる?
では、「任意整理」を行った場合、家族カードにはどのような影響があるのでしょうか?
ここでは、実務でよく見られる疑問に対して整理していきます。
本会員が任意整理した場合の家族カード利用停止・強制解約の仕組み
本会員(主契約者)が任意整理を行った場合、本会員(主契約者)の本カードおよび家族カードの両方を「利用停止」または「強制解約」するケースが多いです。
これは、家族カードも本会員の信用情報に紐づいているため、本会員の信用情報に傷がつく(任意整理を行う)と、カード会社がリスクとみなし、家族カードの利用も停止・強制解約を行うためです。
したがって、本会員(主契約者)が任意整理を行った場合、家族カードの継続利用は非常に不安定な状態となり、突然使えなくなるリスクがあります。
任意整理後の家族カード利用に潜むリスクとは?
任意整理後、家族カードを“使い続ける”または“新たに発行する”ことには、以下のようなリスクがあります。
✅カード会社が本会員(主契約者)の信用情報をチェックし、事故情報(任意整理・債務整理)が登録されていると判断された場合、家族カードの利用停止・強制解約となります。
✅任意整理を行ったカード会社で家族カードを申し込もうとしても、「社内ブラック」として発行を拒否されます。
家族カードが利用停止されるタイミング・予告なしで停止されるケースも
家族カードが利用停止・強制解約されるタイミングは以下の場合です。
✅本会員(主契約者)が任意整理を行い、当該カード会社に受任通知が届いた直後
✅カード更新時または途上与信時において、信用情報に任意整理等の事故情報が確認された時
✅長期間の未払を続けた場合
重要なのは、「予告なく利用停止される」という点です。
特に家族カードを日常の生活費の決済に使っているご家庭では、突然使えなくなると生活に支障が出る可能性があります。
そのため、任意整理を検討中・または任意整理を依頼した場合は、家族カードの利用について家族間で共有しておくことをお勧めします。
本会員/家族会員それぞれのケース別影響
次に、「本会員が任意整理した場合」「家族会員が任意整理した場合」「家族に内緒で進めたい場合」という3つのパターン別に、家族カードの影響と対策を整理します。
本会員が任意整理した場合の家族カードの運命
本会員(主契約者)が任意整理を行った場合、家族カードも含めて強制解約・利用停止となります。
これは、家族会員(家族カード利用者)は、本会員の一部として存在しているため、本会員の信用情報が悪化すれば直ちに家族カードも影響を受けるためです。
家族会員が任意整理した場合どうなる?影響の範囲と限界
家族カード会員(家族カードを利用している側)が任意整理を行った場合は、本会員が任意整理を行う場合と状況が異なります。
家族会員が任意整理をしても、本会員の信用情報・契約状態には基本的に影響しません。
そのため、家族会員が任意整理を行った場合、本会員のカードの利用に基本的に影響は生じません。
家族に知られずに任意整理を進めたい場合のポイント
“家族に知られずに任意整理を進めたい”というニーズも少なくありません。この場合、家族カードを含めた配慮が必要となります。
注意すべきポイント
✅家族カードの利用停止・強制解約が“家族会員側に通知なし”で行われるケースがあるため、家族会員が日常的にカードを使っている場合、突然カードが使えなくなり“バレる”可能性があります。
✅任意整理に伴い法律事務所からの郵送物が自宅に届く可能性があるため、任意整理を依頼する際に「郵便物を個人名義」「郵便局留め」などを希望することが大切です。
対応フロー例
1.任意整理を検討 → 家族カードの利用状況を把握
2.任意整理手続き開始 → 影響を受けるカード・支払いを代替手段へ切り替え
3.カード停止・再発行の可能性を想定し、代替決済を用意
このように、家族カードを意識した上で任意整理を進めることで、家族に知られず・トラブルなく手続きを進めやすくなります。
影響が及ぶ家族・及ばない家族の違い
ここでは、「家族カード利用者・家族名義でカード契約している人・家族カードを持っていない家族」など、影響の範囲が異なる家族ケースを整理します。
家族カードと信用情報の関係性
家族カードの発行・利用・継続には、本会員(主契約者)の信用情報が大きく関係しています。
✅本会員(主契約者)が任意整理すると、その信用情報に“事故情報”が登録され、カード会社が家族カードの利用停止・強制解約を行う。
✅家族カード会員自身が任意整理をしても、本会員の信用情報には影響が及びません。
家族名義のクレジットカード(=別契約)に影響あるのか?
重要なのは、「家族カード」か「家族名義の本カード」かという違いです。
家族名義のクレジットカード(家族が主契約者として契約しているカード)は、任意整理をした本会員とは別人格の契約です。したがって、本会員が任意整理を行っても影響を受けません。
家族カードだけ任意整理できるか?
“家族カードだけを任意整理の対象にできるか?”という質問も多く見られます。結論から言えば、できません。
なぜなら、家族カードはあくまで本会員(主契約者)の契約に紐づいており、家族カード会員が単独で契約している別枠ではないためです。
したがって、家族カードを単独で整理することを検討している場合は、本会員との関係・契約内容・利用状況を専門家に相談した上で慎重に進める必要があります。
任意整理後に使える代替カード・決済サービス
任意整理を行うと、これまで使っていたクレジットカード(および家族カード)は原則として使えなくなりますが、現金以外の決済手段が一切使えなくなるわけではありません。
ここでは、現実的に利用できる代替手段を紹介します。
デビットカード・電子マネー・プリペイドカードの活用法
任意整理後の決済手段には、以下のようなものがあります。
✅デビットカード:利用時に即時口座引き落としがなされるため、信用情報の影響を受けずに利用可能。
✅チャージ式プリペイドカード:予めチャージした金額までしか使えないため、使い過ぎリスクが低い。
✅電子マネー(例:Suica、楽天Edy、nanaco)やコンビニ等のプリペイド型:審査不要かつ日常支払いに使いやすい。
これらの選択肢を持っておけば、クレジットカードが使えない期間でもキャッシュレス決済を継続でき、生活に大きな影響を及ぼしにくくなります。
スマホ決済・QRコード決済の最新事情とメリット/注意点
近年、スマホ決済・QRコード決済は急速に普及しており、任意整理後の支払い手段としても有効です。
特徴として、銀行口座からのチャージ、もしくは現金チャージ方式のものが増えており、クレジットカード不要で利用可能なケースが多数あります。
日常の買い物・ネット決済・公共料金支払い等にも対応範囲が広がっており、「クレジットカードがなくても不便ではない」環境になりつつあります。
ただし、使いすぎにならないよう、予算を明確にして利用しましょう。
クレジットカードが使えない期間の対策
任意整理を行い、完済してから5年程度経過するまでは、クレジットカードが原則として使えません。
そのため、公共料金・携帯電話・定期購入(サブスクリプション)など、クレジットカード払いにしていたものを、銀行口座振替・デビットカード払い・プリペイドカード払いに変更しておきましょう。
これにより、任意整理によってクレジットカードが利用できなくなった後も、日常生活の支払いに支障を生じさせないようにすることができます。
よくある質問
任意整理しても家族がブラックリストに載ることはある?
答え:基本的にはありません。
任意整理を行う方自身の信用情報には事故情報が登録されますが、家族の信用情報に事故情報が登録されるわけではありません。
ただし、当該家族が保証人となっている場合には、例外的に家族の信用情報にも事故情報が登録され、ブラックリストに載ることとなります。
任意整理後に家族カードを再発行できる?
答え:原則としてできません。
ただし、本会員の信用情報に基づく家族カードではなく、当該家族名義のクレジットカードであれば発行が可能です。
まとめ
本記事では「任意整理 家族カード」をテーマに、関係性・影響・対策・代替手段・よくある質問までを網羅的に解説しました。
✅家族カードは本会員(主契約者)の信用情報に連動しており、本会員(主契約者)が任意整理を行うと家族カードの利用停止・強制解約リスクが高まります。
✅家族会員が任意整理をした場合でも、本会員(主契約者)の契約には基本的に影響しません。
✅任意整理後でも、デビットカード・プリペイド・電子マネー・スマホ決済などの代替手段が可能です。
✅家族に知られずに任意整理を進めたい場合でも、前もって対策をしておくことが重要です。
セントラルサポート法律事務所
弁護士 安井孟(埼玉弁護士会所属)
任意整理をはじめとした債務整理業務に特化した法律事務所を運営しております。

借金・債務整理のご相談はセントラルサポート法律事務所へ
【相談料無料】【着手金不要】
【リーズナブルで親身な対応】
【家族や友人・会社に知られにくい対応】

