2026/10/3
アメックス(アメリカン・エキスプレス)の任意整理は難しい?解決事例と注意点を弁護士が解説
【借入先別】任意整理情報

アメックスは任意整理に応じてもらえるのか、将来利息をカットできるのか、何回払いまで認めてもらえるのかなど、アメックスの任意整理を検討している方が気になるポイントについて、カード系の債務整理に詳しい埼玉県の弁護士が解説します。
アメックス(AMEX)は、アメリカン・エキスプレスが発行するクレジットカードです。
グリーン・カード、ゴールド・プリファード・カード、プラチナ・カードなどさまざまなカードがあり、旅行やホテルなどの付帯サービスが充実していることから、日常的にアメックスを利用している方も多いでしょう。
しかし、クレジットカードは便利である一方、利用額が増えてしまうと毎月の支払いが家計を圧迫することがあります。
特に、毎月の支払いをするために別のカードや消費者金融から借り入れをするようになってしまうと、借金が雪だるま式に増える可能性があります。
このような場合に検討したい方法の一つが「任意整理」です。アメックスについても任意整理を行うことは可能です。
最近の交渉状況では、アメックスの任意整理は、将来利息を免除し、最大36回の分割払いで和解できるケースがあります。
一方、一般的なカード会社の任意整理では60回程度の長期分割が認められることもあるため、アメックスの「最大36回」という条件は、毎月の返済額を考えるうえで非常に重要です。
今回は、アメックスを任意整理したい方に向けて、「アメックスの任意整理の状況」「分割回数」「将来利息」「解決事例」「任意整理する場合の注意点」などについて、埼玉で借金・債務整理に特化した弁護士が詳しく解説します。
アメックス(アメリカン・エキスプレス)に関する基礎情報
アメックスは、アメリカン・エキスプレスが発行するクレジットカードです。
アメリカン・エキスプレスは1850年に米国ニューヨーク州で創立され、日本では1917年に横浜に事務所を開設しました。
現在、日本では個人・法人向けのクレジットカード発行や加盟店ネットワークなど、幅広いサービスを提供しています。
会社名:アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッド
英語表記:American Express International, Inc.
日本支社所在地:東京都港区虎ノ門4-1-1
日本オフィス設立:1917年
関連会社:アメリカン・エキスプレス・ジャパン株式会社
主な特徴:メンバーシップ・リワード、旅行関連サービス、各種付帯特典など
アメックスは世界的に知名度の高いカードブランドですが、日本国内においても長年カードサービスを展開しています。
任意整理を検討する場合には、単に「有名なカードだから任意整理できないのではないか」と考える必要はありません。
アメックスについても、他のクレジットカード会社と同じように、弁護士が代理人となって任意整理の交渉を行うことができます。
任意整理の用語解説
アメックスの任意整理を理解しやすくするために、任意整理でよく使われる7つの用語について解説します。
1.将来利息
2.引き直し計算
3.和解
4.経過利息
5.返済期間
6.受任
7.予定返済総額
1.将来利息
将来利息とは、今後返済を続けていった場合に発生する利息のことです。 任意整理の大きな目的の一つが、この将来利息を減額または免除してもらうことです。
たとえば、現在の残債務が90万円だったとしても、通常どおり返済を続ければ、支払条件によっては今後相当額の手数料や利息等を負担することがあります。
これに対し、任意整理によって将来利息等が免除されれば、原則として和解によって確定した債務を分割して返済していくことになります。
そのため、毎月の支払いが元本の返済に充てられ、完済までの見通しを立てやすくなります。
アメックスの任意整理においても、最近の交渉状況では、将来利息を免除する内容で和解できるケースがあります。 これはアメックスを任意整理する大きなメリットといえるでしょう。
ただし、任意整理をすれば必ず将来利息が免除されるという法律上の権利があるわけではありません。
任意整理はあくまで債権者との交渉によって成立する手続きです。
カードの利用期間が極端に短い場合や、ほとんど返済していない段階で任意整理を行う場合など、取引状況によっては通常とは異なる条件を提示される可能性もあります。
2.引き直し計算
引き直し計算とは、過去の取引について利息制限法の上限利率に基づいて計算し直し、正確な債務額を確認する作業です。
過去に利息制限法の上限を超える金利で取引していた場合には、払い過ぎた利息を元本に充当します。
その結果、現在の借金が減額される場合があります。さらに計算上すでに借金を完済しており、それ以降も返済を続けていた場合には、「過払金」が発生している可能性があります。
もっとも、近年新たにアメックスを契約して利用しているケースでは、引き直し計算によって債務が減額されたり、過払金が発生したりするケースは通常ありません。
それでも任意整理を行う場合には、債権者から取引履歴や債権額に関する資料を取り寄せ、現在の債務額を確認したうえで和解交渉を進めることが重要です。
3.和解
和解とは、当事者がお互いに条件を調整して紛争を解決するための合意です。
任意整理の場合、弁護士などがカード会社と交渉し、
「将来利息を免除してもらう代わりに、残った債務を毎月決められた金額で確実に返済する」
というような内容で合意するのが一般的です。
アメックスの場合も、任意整理によって和解が成立すると、和解書で定められた金額を毎月返済していくことになります。
重要なのは、和解を成立させること自体が目的ではないという点です。
仮に毎月5万円を支払わなければならない和解を成立させても、収入や生活費から考えて毎月3万円しか返済できないのであれば、いずれ返済が滞ってしまいます。
そのため、任意整理では「いくら減額できるか」だけではなく、和解後の返済を継続できるかを考える必要があります。
特にアメックスは最大36回程度の分割となるため、残債務が大きいほど毎月の返済額も大きくなります。この点は、アメックスの任意整理を検討するうえで重要なポイントです。
4.経過利息
経過利息とは、返済を停止してから和解が成立するまでの間に発生する利息や遅延損害金などを指します。
弁護士が任意整理を受任すると、カード会社への返済をいったん停止し、債務額の調査や和解交渉を行います。 しかし、返済を停止している期間についても、契約上は利息や遅延損害金が発生する可能性があります。
任意整理の交渉では、この経過利息や遅延損害金についても減額・免除を求めることがあります。
ただし、将来利息と経過利息は別のものです。「将来利息が免除されるから、経過利息や遅延損害金も必ず免除される」というわけではありません。
実際の和解条件は、利用期間、返済状況、延滞状況、債務額、交渉時期などによって異なります。
5.返済期間
返済期間とは、任意整理によって確定した債務を何か月かけて返済するのかという期間です。
一般的なカード会社の任意整理では、36回(3年)から60回(5年)程度の分割払いで和解するケースが多くみられます。しかし、すべてのカード会社が60回払いに応じるわけではありません。 カード会社によって任意整理に対する方針は異なります。
アメックスとの最近の交渉状況では、最大36回の分割払いが基本となります。
つまり、3年間で返済できる金額かどうかが、任意整理を選択できるかを判断する重要なポイントになります。
たとえば、残債務が90万円で36回払いの場合、単純計算すると毎月約2万5000円です。 残債務が180万円なら、毎月約5万円となります。
将来利息が免除されたとしても、残債務そのものが大きければ毎月の返済額も高額になります。
そのため、アメックスの債務額が大きい場合には、他社の借金も含めた全体の返済能力を確認し、任意整理だけで解決できるのか、それとも個人再生や自己破産など別の方法を検討した方がよいのかを判断する必要があります。
6.受任
受任とは、弁護士や司法書士が債務者から任意整理の依頼を受けることです。
弁護士等が任意整理を受任すると、カード会社に対して受任通知を発送します。貸金業者からの借入れについては、弁護士等から受任通知を受けた後の本人への直接の取立ては貸金業法によって制限されています。
その後、弁護士は債権額や取引状況を確認し、依頼者の収入や生活状況などを踏まえて返済計画を作成し、カード会社との和解交渉を行います。
任意整理の弁護士費用は法律事務所によって異なります。そのため、相談する際には、着手金だけでなく、解決報酬金、減額報酬、事務手数料、返済代行手数料などを含め、最終的にどの程度の費用が必要になるのか確認しておくことが大切です。
なお、司法書士が代理人として取り扱うことのできる民事事件には金額上の制限があります。 アメックスの債務額が大きい場合には、この点にも注意が必要です。
7.予定返済総額
予定返済総額とは、任意整理をせずに現在の契約内容のまま返済を続けた場合、完済までに支払うことになる総額です。
任意整理による経済的なメリットを判断するときには、「現在の残高」だけを見るのではなく、「このまま返済した場合の総支払額」と「任意整理後の総支払額」を比較することが重要です。
たとえば、現在の残債務が100万円であっても、今後の手数料等を含めた予定返済総額が120万円になる場合があります。
任意整理によって将来利息等が免除され、100万円を36回で返済する和解が成立すれば、その差額が任意整理による経済的メリットになります。
ただし、任意整理には弁護士費用等も必要になるため、実際にはそれらも含めて判断する必要があります。
アメックスにおける最近の任意整理の状況
任意整理の和解条件はカード会社によって大きく異なります。 60回程度の長期分割に比較的柔軟に応じる会社もあれば、返済期間を短く設定する会社もあります。
アメックスにおける最近の交渉状況では、最大36回の分割払いとなります。 一方で、将来利息については免除した内容で和解できるケースがあります。
したがって、アメックスの任意整理の特徴を簡潔にまとめると、
「将来利息の免除は期待できる一方、分割回数は最大36回と比較的短い」
という点にあります。
これはアメックスの任意整理を検討する際に非常に重要です。
たとえば、同じ120万円の債務でも、60回払いなら単純計算で月々2万円ですが、36回払いなら月々約3万3333円となります。
そのため、「将来利息がなくなるから任意整理をすれば必ず返済が楽になる」と考えるのではなく、36回で返済した場合の月額を実際に計算することが大切です。
なお、任意整理は裁判所が和解条件を決定する手続きではありません。カード会社と債務者側との個別交渉です。
したがって、過去の取引期間、債務額、返済状況、延滞の有無などによっては、上記と異なる条件となる可能性があります。
アメックスの任意整理情報
アメックスの任意整理について、特に重要な次の2つの条件を説明します。
・分割回数
・将来利息
分割回数
アメックスの任意整理では、最大36回の分割払いとなります。 36回払いとは、3年間で残った債務を返済するということです。
一般的な任意整理では60回程度の分割払いに応じる会社もあるため、それらと比較すると返済期間は短めです。
たとえば、
・残債務60万円→36回なら月々約1万6700円
・残債務90万円→36回なら月々2万5000円
・残債務120万円→36回なら月々約3万3300円
・残債務150万円→36回なら月々約4万1700円
・残債務180万円→36回なら月々5万円 となります。
したがって、アメックスの債務が100万円を大きく超えている場合には、毎月の返済可能額を慎重に検討する必要があります。
アメックス以外にも複数のカード会社や消費者金融から借り入れがある場合には、アメックスだけではなく、任意整理後の全社合計の毎月返済額を計算することが重要です。
将来利息
アメックスの任意整理では、原則として将来利息の免除が可能です。
将来利息が免除されれば、和解成立後に新たな利息が積み重なっていくことを防ぐことができます。 これが任意整理の大きなメリットです。
たとえば、現在の残債務が100万円の場合、通常返済では毎月返済しても、その一部が手数料や利息等に充てられるため、元本がなかなか減らないケースがあります。
一方、将来利息を免除した内容で任意整理が成立すれば、和解条件どおりに返済することで完済時期が明確になります。
「毎月返済しているのに借金がなかなか減らない」という状態から抜け出しやすくなる点は、大きなメリットです。
ただし、利用を開始して間もない場合や、利用後ほとんど返済していない場合などには、通常とは異なる条件となる可能性があります。
アメックスの任意整理の主な解決事例
解決事例①
任意整理前の状況
- 予定返済総額:約285万円(元金約250万円、利息約35万円)
- 月々の返済額:約15万円
任意整理の結果
- 任意整理後の返済総額:約250万円
- 分割回数:36回
- 将来利息:免除
- 月々の返済額:約7万円
任意整理によって減額できた金額
- 将来利息:約35万円の減額
- 月々の返済額:約8万円の減額
解決事例②
任意整理前の状況
- 予定返済総額:約65万円(元金約55万円、利息約10万円)
- 月々の返済額:約2万円
任意整理の結果
- 任意整理後の返済総額:約55万円
- 分割回数:36回
- 将来利息:免除
- 月々の返済額:約1万5000円
任意整理によって減額できた金額
- 将来利息等:約10万円の減額
- 月々の返済額:約5000円の減額
アメックスを任意整理する場合の注意点
アメックスを任意整理すると、将来利息の負担を軽減できる可能性がある一方、さまざまなデメリットや注意点があります。
特に、
✅アメックスのカードが利用できなくなる
✅信用情報に影響する
✅アメックスの再契約が難しくなる
✅メンバーシップ・リワードのポイントを失う可能性がある
✅36回払いでは毎月の返済額が高くなることがある
という点には注意が必要です。
アメックスのカードは利用できなくなる
アメックスを任意整理の対象にすると、それまで利用していたアメックスのカードは利用できなくなります。
そのため、公共料金、携帯電話料金、インターネット料金、各種サブスクリプションなどをアメックスで支払っている場合には注意が必要です。 カードが利用できなくなると、登録している支払方法を変更しなければなりません。
任意整理を行う前後には、アメックスから毎月自動決済されているサービスがないか確認しておくことをおすすめします。
完済から5年程度経過するまでの間、借入れやクレジットカード利用が難しくなる
アメックスを任意整理すると、原則として、任意整理後の債務を完済してから5年程度が経過するまでは、新たな借入れやクレジットカードの利用が難しくなります。
これは、任意整理を行うことによって信用情報機関に事故情報が登録され、いわゆる「ブラックリストに載った」状態になるためです。
信用情報に事故情報が登録されている期間は、アメックスだけでなく、他社のクレジットカードを新たに作ったり、カードローンや消費者金融から借入れをしたりすることも難しくなります。
また、自動車ローンや住宅ローン、携帯電話・スマートフォンの端末代金の分割払いなど、信用情報を利用した審査が行われる契約についても影響を受けることになります。
そのため、アメックスを任意整理する場合には、「アメックスだけが使えなくなる」と考えるのではなく、一定期間はクレジットカードやローンを全て利用できなくなることを前提として検討する必要があります。
一般的には、任意整理した債務を完済してから5年程度が経過すると、信用情報機関に登録された事故情報が削除され、その後は再びクレジットカードやローンの審査を受けられるようになります。
ただし、事故情報が削除されたからといって、必ずクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりできるわけではありません。
クレジットカードやローンを利用できるかどうかは、事故情報が削除された後に、各カード会社や金融機関が収入・勤務状況・他の借入状況などを踏まえて審査することになります。
社内ブラックにより信用情報の登録終了後もアメックスを利用できない可能性がある
信用情報機関の事故情報が一定期間経過後に削除されたとしても、再びアメックスを利用できるとは限りません。 信用情報機関に登録される情報とは別に、カード会社が自社内で過去の取引履歴を保有していることがあるためです。
任意整理をした事実がアメックスの社内情報として残ることを、一般に「社内ブラック」と呼ぶことがあります。
信用情報機関の事故情報には一定の登録期間がありますが、カード会社が保有する社内情報については、信用情報機関の登録期間と同じ期間で削除されるとは限りません。
そのため、任意整理した債務を完済し、その後一定期間が経過して信用情報機関の事故情報が削除されたとしても、過去にアメックスを任意整理したことがカード発行の審査に影響し、再びアメックスを利用できない可能性があります。
もっとも、アメックスを含め、カード会社の具体的な審査基準や社内情報の保有期間は一般に公開されていません。
したがって、「一度アメックスを任意整理すると、その後一生アメックスを作れない」とまで断定することはできません。
ただし、信用情報機関の事故情報が削除されたからといって、再びアメックスを利用できるとは限らないという点には注意が必要です。
メンバーシップ・リワードのポイントが失効する可能性がある
アメックスを日常的に利用している方の場合、「メンバーシップ・リワード」のポイントを貯めていることがあります。
アメリカン・エキスプレスの公式案内では、カードを退会するとメンバーシップ・リワードのポイントは無効になるとされています。 任意整理によってカード会員資格を失う場合にも、保有ポイントをそのまま利用できることを前提に考えるべきではありません。
大量のポイントを保有している場合には、任意整理を開始する前にポイントの取扱いについて確認しておく必要があります。
債務額が大きいと毎月の返済額も高くなる
アメックスの任意整理で特に注意したいのが分割回数です。 アメックスの任意整理では、最大36回の分割払いとなります。
たとえ将来利息が免除されたとしても、
・90万円なら月々約2万5000円
・120万円なら月々約3万3300円
・150万円なら月々約4万1700円
・180万円なら月々5万円
・210万円なら月々約5万8300円
の返済が必要になります。
アメックス1社だけなら返済できるとしても、他のカード会社や消費者金融の任意整理後の返済を加えると、毎月の返済額が高額になることがあります。
したがって、任意整理をする際には「アメックスの将来利息をカットできるか」だけで判断してはいけません。 最も重要なのは、任意整理後の返済額を毎月支払い続けられるかという点です。
36回で返済できない場合は個人再生や自己破産も検討する
アメックスの残債務が大きく、36回払いでは毎月の返済が困難な場合、任意整理だけで解決することが最善とは限りません。
この場合には、個人再生や自己破産を検討する必要があります。
任意整理は裁判所を利用せず、債権者と個別に交渉する方法であるため、元本自体は原則として返済することになります。
これに対し、個人再生では、裁判所の手続を利用して債務を一定の基準に従って減額し、原則として分割返済します。
自己破産の場合には、免責が認められれば、税金など一部の債務を除き、原則として借金の支払義務が免除されます。
収入や生活費、家族構成、仕事、資産、住宅ローンの有無などを踏まえ、自分に適した債務整理の方法を選択することが重要です。
アメックスの任意整理は難しい?
「アメックスの任意整理は難しいのでしょうか」という相談を受けることがあります。
アメックスだから任意整理ができないということはありません。アメックスも任意整理による解決を検討できるカード会社です。
ただし、問題となるのは「最大36回」という分割回数です。 他のカード会社で60回程度の分割が可能なケースと比較すると、毎月の返済額は高くなります。
そのため、 「アメックスの任意整理ができるか」 という問題と、 「アメックスを任意整理すれば無理なく返済できるか」 という問題は分けて考えなければなりません。
残債務が少額で、36回以内で十分に返済できるのであれば、将来利息を免除できることによるメリットは大きいでしょう。
一方、残債務が高額で36回払いでは返済できない場合には、アメックスとの和解自体が可能であっても、任意整理による解決が適切とは限りません。
アメックスだけを任意整理することはできる?
任意整理には、自己破産や個人再生とは異なり、整理する債権者を選択できるという特徴があります。
そのため、複数の会社から借り入れがある場合でも、事情によってはアメックスだけを任意整理の対象とし、他社については従来どおり返済するという方法を検討できることがあります。
たとえば、
「アメックスの毎月の支払いだけが特に高額になっている」
「他社の借金は少額で、通常どおり返済できる」
というケースであれば、アメックスのみを任意整理することを検討する余地があります。
もっとも、アメックスだけを任意整理しても、他社への返済を含めると家計が赤字になるのであれば、根本的な解決にはなりません。
任意整理する会社を決める際には、個々のカード会社だけを見るのではなく、すべての借金と毎月の収支を確認する必要があります。
アメックスの支払いが厳しくなったら滞納前に相談することが重要
「まだ滞納していないから弁護士に相談するのは早い」と考える方もいます。
しかし、実際には、支払いが困難になることが分かった段階で相談することが重要です。
支払日を過ぎれば、契約内容に応じて遅延損害金等が発生する可能性があります。さらに、アメックスの支払いをするために消費者金融から借りたり、別のクレジットカードを利用したりすると、借金総額が増えてしまいます。
特に注意したいのが、 「今月のカード代を別の借金で支払う」 という状態です。
これは借金そのものが解決しているわけではなく、返済先を別の会社に移しているだけです。この状態を繰り返すと、当初はアメックス1社だけだった債務が、消費者金融や他のカード会社にも広がり、最終的には任意整理では返済できない金額になる可能性があります。
アメックスの支払いが厳しくなった場合には、滞納を繰り返したり、新たな借金で返済したりする前に、債務整理に詳しい弁護士へ相談することをおすすめします。
まとめ・アメックスの任意整理は弁護士にご相談を
アメックス(アメリカン・エキスプレス)の任意整理について詳しく解説しました。
アメックスについても任意整理を行うことは可能です。
アメックスの任意整理では、将来利息を免除し、最大36回の分割払いでの和解が可能です。
将来利息を免除できれば、毎月返済しても元本がなかなか減らない状態から抜け出し、完済までの見通しを立てやすくなります。 一方で、アメックスの場合は最大36回分割となるため、債務額が大きい場合には注意が必要です。
たとえば、残債務が180万円なら、36回払いでは月々5万円程度を返済しなければなりません。 さらに他社の借金がある場合には、それらの返済も必要です。
したがって、アメックスの任意整理では、単に「将来利息を免除できるか」だけでなく、36回以内の分割払いで完済できるかを確認することが非常に重要です。
また、アメックスを任意整理すると、カードが利用できなくなるほか、信用情報への影響やメンバーシップ・リワードのポイントなどにも注意が必要です。
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